孤独死を防止するにはーひとりひとりができることー
孤独死とは、誰にも看取られずに亡くなることをいいます。
最近は若者にも孤独死のケースが増えており、決して人ごとではありません。
今回は、孤独死を起こさないために、私たちひとりひとりができる取り組みについてご紹介します。
孤独死で起こる問題
もし孤独死が起きてしまった場合、考えられる問題は次のふたつです。
精神的な問題
家族や周囲の方は無念にかられる思いになるでしょう。
家族が看取れなかったことや、本人に何かしてあげられたのではないかと自分を責めてしまうかもしれません。
また、第一発見者になった場合、変わり果てた本人の姿を見る可能性もあります。
長時間放置されていたご遺体の場合、腐敗が進み、精神的ショックを受けてしまうこともあるでしょう。
経済的な問題
賃貸に住んでいた場合、管理会社が家族に対して「補償金」として高額な請求をしてくる可能性があります。
孤独死した状況によっては、自宅内もかなり荒れている場合があり、専門の清掃業者での対応が必要となります。
家の広さや状態によって費用は変わりますが、数万円から数十万円の費用がかかってくることがあり、家族が負担しなければならない可能性があります。
孤独死を起こさないために
自分自身のためにできること
・訪問サービスを利用する
訪問サービスというと、介護目的のイメージが強いですが、各種訪問サービスを利用することで、見守りの役割を担うことができます。
牛乳などの宅配サービスの中には、手渡しや声掛けなど見守りサービスを行ってくれるところもあり、そういったサービスを利用する方法です。
・人とのつながりをもつ
日ごろから挨拶を交わす程度で構いませんので、ご近所との交流をもちましょう。
定時に散歩で外出するなどして近所の方と顔を合わせていると、「今日は〇〇さんいないみたい」という話になるはずです。
また、SNSでのつながりも有効です。
・健康的な生活を心がける
体調を崩さないよう、バランスの取れた食事や、適度な運動、体に異常が見られたらすぐに病院に行くといったことも大切です。
孤独死の原因の一つとして、経済的な困窮があげられており、「体調が悪くても受診できない」といったこともあります。
そういった場合には、生計困難な人が無料または低額な料金で診療を受けることができる「定額無料診療」があります。
受けられる施設が限られており、条件などもありますが、相談してみてはいかがでしょうか。
・ボランティア活動に参加する
地域では様々なボランティア活動が行われています。
これまでの経験を生かせることなど、参加してみてはいかがでしょうか。
自治体によっては、元気な高齢者が介護ボランティアを行うと、ポイントが貯まる制度もあります。
周りの方のためにできること
・見守りサービスを活用する
高齢のご家族が遠方にいるなど、定期的に訪問することが難しい場合に活用する方が多いようです。
最近では、宅配サービスと合わせて見守りをしてくれる企業が増えています。
また、警備会社のサービスでは、体調の急変時にボタンを押すと駆けつけてくれるサービスも提供されています。
・定期的に連絡を取る
ご家族や周囲の方と定期的に連絡を取ることで、異変がある時に早目に気づくことができます。
・周囲の様子に気を配る
自治体だけでなく、町内会・自治体でも見守り活動を行っている場合がありますが、周囲の方がさりげなく様子を気に掛けることも大切な見守り活動になります。
例えば、郵便物が何日も溜まっている、洗濯物が干しっぱなしになっているなどです。
そうした場合は、お住まいの自治体の窓口などに相談するようにしてください。
まとめ
孤独死は誰にとっても他人事ではありません。
孤独死のリスクは誰にでもあるものです。
孤独死が起こってしまった場合は、家族や周囲の方々に多大な影響を与えてしまうことにもなります。
そんな孤独死を予防するには、自治体や民間の様々なサービスを有効活用しながら、周囲の人とのつながりを持つことが大切です。
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